拝啓
秋色もようよう濃くなって参りました。ご一同様にはいかがお過ごしでしょうか。日頃はいろいろとお世話になり、お礼申し上げます。このたびはご多用中にもかかわりませず息子の縁談につきまして、いろいろご心配を賜り有り難うございました。
ところで、今回のご縁談の件でございますが、息子に話しましたところ、会社に勤めまして三年、最近ようやく業務にも慣れてきたこともあり、家庭をもち家庭人としてやっていく自信もないとのことでして、一度先様に会ってみてはとの申し出にも、かえって失礼に当たるから、と頑なな姿勢を崩しません。
せっかくお心にかけていただきながら、ご好意に添えませず、誠に申し訳ございませんが、このお話をご遠慮申し上げたく存じます。せっかくのご配慮にもかかわりませず、無にするご無礼、お許しくださいませ。なお、お預かりいたしましたお写真等は別にてご返送申し上げます。
お返事を心からお待ちいたしております。
敬具